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USCPA受験州の選び方|4つの判断ポイントと確認方法【2026年版】

USCPA(米国公認会計士)を目指すうえで、最初の関門が「どの州で受験するか」です。USCPAは全米統一試験ですが、受験資格(出願要件)とライセンス取得要件は州ごとに異なるため、自分に合った州を選ぶ必要があります。この記事では、現行制度(2026年時点)で日本人受験生に選ばれている州の実情と、選び方の判断ポイントを、予備校・公式情報をもとに整理します。

大前提:「出願州(受験する州)」と「ライセンス取得州」は分けて考える

USCPAでつまずきやすいのが、試験を受ける州(出願州)と、合格後にライセンスを取得する州は、別でよいという点です。試験は全米統一なので、ある州で合格した実績(単位)を、別の州のライセンス取得に使うことができます(単位の移管。予備校では「後付けトランスファー」と呼ばれます)。

そのため日本人受験生の定番は、受験資格を満たしやすい州で出願して合格し、ライセンスは取得要件のやさしい州で取るという二段構えです。ライセンス登録のハードル(SSNや実務要件)と、受験の申し込みは切り離して考えるのがコツです。

日本人受験生に定番のルート

大手予備校アビタスも、アラスカ州やニューヨーク州で出願(受験)し、合格後にワシントン州・グアムでライセンスを取得する方法を案内しています。アラスカ州・ニューヨーク州はライセンス取得要件が厳しいため、ライセンスはワシントン州で取得するのが推奨されています(出願州の選び方|アビタス)。

ニューヨーク州(受験州として定番・知名度が高い)

ニューヨーク州は知名度が高く、出願(受験)州として人気です。2025年の制度改正で、120単位で受験でき、ライセンスも「学士+120単位+実務2年」または「学士+150単位+実務1年」のいずれかで取得できる道が整いました。居住要件もありません。

ただし注意点として、ニューヨーク州はライセンス登録時にSSN(米国社会保障番号)の提示が必要です。日本に住んでいてSSNを持っていない場合、NYでのライセンス取得は現実的に難しくなります。これは「受験の申し込み」とは別の、ライセンス側のハードルです。このため、「NYで受験 → ライセンスはワシントン州」という組み合わせが使われます。

アラスカ州(受験資格を満たしやすい)

アラスカ州は会計単位の要件などが比較的ゆるく、受験資格(単位)を満たしやすいため、出願州として人気です。まず受験を始めやすい州で、ニューヨーク州と並ぶ定番の出願(受験)州です。

ワシントン州(ライセンス取得先の定番)

ワシントン州はSSN不要・州の居住要件なしで、実務経験が監査法人以外(一般事業会社など)でも幅広く認められるのが特徴です。さらに他州合格者の単位の後付けトランスファーを認めているため、ライセンス取得先として日本人受験生に最も選ばれています。一般的に150単位と約2,000時間(およそ1年分)の実務経験、そして海外大学の場合は学歴評価(NIES)が必要です。グアムも同様にトランスファー先の選択肢になります。

グアム(SSN不要・ライセンス取得先の選択肢)

グアムは米国の準州で、受験に居住要件がなく、SSNがなくてもパスポート番号で出願できるのが大きな利点です。日本在住でSSNを持たない受験生にとって、ワシントン州と並ぶライセンス取得先の候補になります。ライセンスには総150単位と、海外大学の場合は学歴評価(NIES等)が必要です。

一方で注意点として、実務経験の要件はやや重めです。一般に公認会計士(ライセンス保持者)の監督のもとでの実務2年(約4,000時間)などが求められ、ワシントン州(約2,000時間)より長い傾向があります。実務をどう満たせるかが、ワシントンとグアムを選ぶ際の分かれ目です。

主要な受験州・ライセンス州の比較(目安)

主な役割受験資格(単位)の目安SSN居住要件備考
アラスカ受験向き会計単位が少なめで満たしやすい不要なしまず受験を始めやすい定番州
ニューヨーク受験向き(知名度大)120単位で受験可(2025年改正)ライセンス登録時に必要なしSSNが必要なためライセンスは他州が無難
ワシントンライセンス向き(定番)ライセンスは総150単位不要なし実務約2,000時間(監査以外も可)/後付けトランスファー可
グアムライセンス向きライセンスは総150単位不要(パスポート可)なし実務は2年(約4,000h)など重め/トランスファー先の選択肢

※各州の単位数・要件は改定されます。上表はあくまで目安です。最新はNASBA・各州ボードの公式と予備校の無料診断で必ずご確認ください。

州選びで見るべき4つのポイント

  • ① 受験資格(単位要件):会計・ビジネス科目や総単位数の要件は州ごとに異なります。今の自分の単位で出願できる州を選ぶのが基本です。
  • ② SSN・居住要件の有無:州によってはライセンス登録にSSNや居住実績を求めます(例:ニューヨークはライセンスにSSNが必要)。日本在住者は、ワシントン州のようにSSN・居住要件のない州をライセンス取得先に選ぶのが一般的です。
  • ③ 学歴評価(単位換算)との相性:日本の大学の単位はそのままでは使えず、学歴評価機関による換算が必要です(手順は学歴審査(NIES)の記事へ)。
  • ④ ライセンス取得・維持の条件:合格後のライセンスには追加単位(一般に総150単位)・実務経験・CPE(継続教育)が必要です。受験だけでなく、その先まで見据えて州を選びましょう。

合格後の「合格証明」はどこから出る?

結論として、試験の合格実績(取得した単位=exam credit)は、出願した州の会計士委員会(State Board)が保有します。そしてCPAライセンス(資格証)は州の会計士委員会が発行します。つまり「合格証明=ライセンス」は、最終的に申請した州から発行される、という理解で正しいです。

出願した州とは別の州でライセンスを取りたい場合は、合格実績を希望の州へ移す手続き(単位の移管/Interstate Exchange、予備校でいう「後付けトランスファー」)を行います。これが「アラスカ・NYで受験 → ワシントンでライセンス」を可能にしている仕組みです。

ライセンスなしで「CPA」と名乗れる?インアクティブとの違い

「試験に合格すればCPAと名乗れる」と思われがちですが、これは誤りです。4科目に合格しただけ(ライセンスなし=ノンライセンス)では「CPA」と名乗ることはできません。州法で認められておらず、罰則の対象になります。履歴書などに書けるのは「USCPA(Uniform CPA Examination)試験合格」「全科目合格」までです。日本で「米国公認会計士試験合格」と表記されるのはこのためです。

一方の「CPA-Inactive(インアクティブ)」は、資格を持っている人の“非活動”ステータスです。ライセンス(または旧certificate)を保有したうえで活動を停止している状態で、監査・証明などの公共会計業務はできません。州が認めていれば名刺などで「CPA-Inactive」と名乗れますが、たとえばワシントン州では「Inactive」を「CPA」と同じ書体・サイズで併記する必要があります。

注意(2024年の制度変更):日本人受験生が利用してきたワシントン州の「CPA-Inactive certificate」は、2024年7月1日施行のSenate Bill 5519により、inactiveステータスのライセンスへ統合されました。インアクティブの取得・名乗りの条件は現行制度で変わっている可能性があるため、最新はワシントン州会計士委員会(公式)で必ず確認してください。

州ごとの要件は必ず最新の公式情報で確認を

各州の要件は頻繁に改定されます(例:ニューヨークは2025年に120単位の道を新設、ワシントンも2024年にCPA-Inactive制度を変更)。最終的な判断は必ず一次情報で確認してください。

  • NASBA・各州の会計士委員会の公式サイト:最新の出願・ライセンス要件の一次情報。
  • 予備校の無料単位診断:自分の学歴・単位で「どの州に出願でき、どこでライセンスを取るのが最適か」を個別に診断してもらえます。独力で全州を比較するより確実です(予備校3社の比較はこちら)。

まとめ

USCPAの州選びは、「受験する出願州」と「ライセンス取得州」を分けて考えるのが基本です。日本人受験生の定番は「アラスカまたはニューヨークで受験 → ワシントン州(またはグアム)でライセンス取得」。ニューヨークは知名度が高く受験州として人気ですが、ライセンス登録にSSNが必要なため、SSNを持たない日本在住者はライセンスをワシントンやグアムで取得するのが現実的です。なお、ライセンス(または正式なinactive区分)がなければ「CPA」は名乗れない点にも注意しましょう。要件は変わりやすいので、最新情報はNASBA・各州ボードの公式と予備校の無料診断で確認しましょう。

受験準備の全体像は初心者ガイド、出願前の手続きは学歴評価(NIES)、合格までの流れは合格までの全記録もどうぞ。

出典・参考

よくある質問(FAQ)

Q. USCPAはどの州で受験すればいいですか?
A. 受験資格(単位)を満たしやすい州(例:アラスカ、ニューヨーク)で出願し、合格後にワシントン州・グアムなどでライセンスを取得するのが日本人受験生の定番です。①単位要件 ②SSN・居住要件 ③学歴評価との相性 ④ライセンス要件の4点で判断します。

Q. ニューヨーク州でライセンスは取れますか?
A. ニューヨーク州はライセンス登録にSSN(米国社会保障番号)が必要です。日本在住でSSNがない場合は難しいため、受験はニューヨークでも、ライセンスはSSN不要のワシントン州やグアムで取得するのが一般的です。

Q. ライセンスがなくても「CPA」と名乗れますか?
A. いいえ。試験合格だけ(ノンライセンス)では「CPA」と名乗れず、書けるのは「USCPA試験合格」までです。「CPA-Inactive」と名乗れるのは、正式なinactive区分(ライセンス等)を持つ人に限られます。

Q. 合格証明(ライセンス)はどの州から発行されますか?
A. 試験の合格実績は出願した州が保有し、CPAライセンスは申請した州の会計士委員会が発行します。別の州で取得したい場合は合格実績を移管(後付けトランスファー)します。

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