「USCPAって英語がペラペラじゃないと無理でしょ?」——受験前の筆者(@MezaseUscpa)もそう思っていました。結論から言うと、USCPA受験に英語資格は不要で、必要なのは会話力ではなく「読む力」です。この記事では、TOEIC830点からスタートして全4科目に合格した筆者の実体験をもとに、本当に必要な英語力を正直に解説します。
USCPA受験に英語資格(TOEIC・英検)は不要
まず大前提として、USCPAの受験にTOEICや英検のスコア提出は一切必要ありません。出願で求められるのは大学の会計・ビジネス単位などの学歴要件であり、英語試験のスコアは要件に含まれません。「英語ができないと受けられない」という心配は不要です。実際、日本語テキストの予備校を使って合格している人がほとんどで、筆者もその一人です。制度全体の概要はUSCPAとは?の入門記事にまとめています。
実際に必要なのは「読む力(リーディング)」
USCPA試験は英語で出題されますが、問われるのは会計・監査・税務の知識です。求められる英語力は問題文を正確に読み解くリーディングが中心で、スピーキングや高度な英作文はほぼ問われません。専門用語さえ押さえれば、使われる文法・構文はそれほど複雑ではありません。むしろ「英語の勉強」というより「英語で書かれた会計を読む練習」に近い感覚です。
筆者のスタート時の英語力
参考までに、筆者が学習を始めたときのスペックは次のとおりです。
| 項目 | スタート時 |
|---|---|
| TOEIC | 830点 |
| 英検 | なし |
| 簿記 | 2級(2013年頃に取得) |
| 会計単位 | 0(理系大学卒) |
TOEIC830点は「そこそこ読める」レベルですが、当時は「外資系の人が取る資格でしょ」「英語ができないと意味がないのでは」と半信半疑でした。結果として、この英語力からでも全4科目に合格できています。学習開始からのリアルな流れは合格までの全記録タイムラインをご覧ください。
受験を通じて英語力はどう変わったか
会計英語を2年間読み続けたことで、専門的な英文を読むスピードと正確さは確実に上がりました。おもしろいのは、合格後にその「読む力」を土台に英語学習を続けたところ、合格から4ヶ月で英検準1級に合格、6ヶ月でTOEIC885点まで伸びたことです(合格前TOEIC830→合格後885)。USCPAの学習は、結果的に英語力の底上げにもつながりました。合格後の英語学習の詳細は全科目合格後に1年間英語を勉強した記録にまとめています。
鬼門だったライティング、そして新制度での朗報
旧制度のBECにはWritten Communication(記述式の英作文)があり、筆者はここで最も苦戦しました。BECは3回受験しており、記述対策の難しさが尾を引いた形です。しかし2024年のCPA Evolution(新試験制度)でBECが廃止され、記述式の英作文問題もなくなりました。現行制度の受験生は、英作文の心配をほぼしなくてよくなっています。これは英語に不安がある人にとって大きな朗報です。新制度の詳細はUSCPA新制度の解説記事をどうぞ。
スピーキング・リスニングはほぼ気にしなくてよい
USCPA試験は筆記(PC上のCBT)で完結し、スピーキングやリスニングのテストはありません。面接もありません。「英会話が苦手だから」という理由で諦める必要はまったくないということです。もちろん合格後に英語を使う職場を目指すなら会話力もあるに越したことはありませんが、それは合格後に伸ばせば十分です。
これから受ける人へ:英語力別のアドバイス
| 現在の英語力 | アドバイス |
|---|---|
| TOEIC800前後 | 英語力はほぼ問題なし。会計用語の英単語に慣れることを優先。 |
| TOEIC600前後 | 受験は十分可能。最初は日本語テキストで概念を理解し、英文問題に徐々に慣らす。 |
| TOEIC500未満 | 並行して基礎的な英文読解に少し時間を割くとスムーズ。日本語テキストの予備校が特に有効。 |
いずれのレベルでも、日本語で概念を理解してから英文に当たれる予備校を使うのが近道です。科目別の勉強法は合格者の勉強法の記事、試験の難易度はUSCPA試験の難易度の記事を参考にしてください。
TOEICのスコアと合否は直結しない
「TOEICが高いほど合格しやすい」と思われがちですが、実際はそうとも限りません。USCPAで問われるのは日常英語ではなく会計の専門英語で、TOEICでは測らない「会計用語の知識」と「会計の考え方」が合否を大きく左右します。そのため、TOEIC800前後でも会計理解が浅ければ苦戦しますし、逆にTOEIC600前後でも会計を日本語でしっかり理解できていれば十分に戦えます。筆者の体感でも、伸ばすべきは英語一般ではなく「会計英語の語彙と読解」でした。英語スコアを上げてから始めようと待つより、会計の学習と並行して会計英語に慣れていく方が結果的に近道です。
まとめ
USCPA受験に英語資格は不要で、必要なのは会話力ではなく「会計英語を読む力」です。TOEIC830点・英検なしからでも合格できましたし、新制度では記述式の英作文もなくなりました。英語力を理由に諦めるのは、正直もったいないです。
会計英語に慣れるための具体的なコツ
USCPAの英語は「日常英会話」ではなく「会計の専門英語」です。筆者が実感した、効率よく慣れるコツは次の3つでした。
- まず日本語で概念を理解する:仕訳や監査手続の中身を日本語で腹落ちさせてから英文問題に当たると、知らない単語があっても文意を推測できます。日本語テキストの予備校が有利なのはこのためです。
- 会計用語の英単語を先に潰す:accrual(発生)、depreciation(減価償却)など、頻出の専門用語は限られています。ここを覚えるだけで読解スピードが一気に上がります。
- 問題文の「型」に慣れる:USCPAの問題文は言い回しがパターン化しています。問題演習を重ねるほど、英語というより「会計の問い方」に慣れていきます。
合格後の英語力の伸び(実データ)
USCPA学習で培った「読む力」を土台に、合格後も英語学習を続けた結果が下の推移です。会計英語の読解が、汎用的な英語力の底上げにもつながりました。
| 時期 | できごと |
|---|---|
| 2021年3月 | USCPA全科目合格(受験前TOEIC830) |
| 2021年6月(合格4ヶ月後) | 英検準1級 合格 |
| 2021年8月(6ヶ月後) | TOEIC 885点(830→885) |
| 2022年1月(10ヶ月後) | 英検1級は不合格、TOEIC865点 |
英検1級はさすがに一筋縄ではいきませんでしたが、USCPAの学習が英語のリーディング基盤を作ってくれたのは間違いありません。合格後の英語学習の詳しい記録は全科目合格後に1年間英語を勉強した記録にまとめています。
よくある質問(FAQ)
Q. TOEICは何点あればUSCPAを受けられますか?
A. スコア要件はありません。筆者はTOEIC830点スタートでしたが、600点前後でも日本語テキストを使えば十分に合格を目指せます。
Q. 英会話ができなくても大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。試験はPC上の筆記で完結し、スピーキング・リスニング・面接はありません。
Q. 英作文(ライティング)は必要ですか?
A. 2024年の新制度で記述式のWritten Communicationが廃止されたため、現在は英作文の対策はほぼ不要です。
Q. USCPAの勉強で英語力は上がりますか?
A. 上がります。筆者は合格後4ヶ月で英検準1級、6ヶ月でTOEIC885点まで伸ばせました。会計英語を読み続けたことが土台になりました。
Q. 英検やTOEICを取ってから始めた方がいいですか?
A. 必須ではありません。USCPAの出願に英語スコアは不要で、筆者も英検なし・TOEIC830から始めました。英語資格の取得に時間を使うより、日本語テキストで会計を理解しつつ会計英語の語彙に慣れる方が合格には近道です。
Q. 理系出身・英語非ネイティブでも合格できますか?
A. できます。筆者は理系大学卒・会計単位ゼロ・英検なしからスタートし、全4科目に合格しました。日本語で概念を理解してから英文演習に進む学習法なら、英語や会計のバックグラウンドがなくても十分に対応できます。
