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USCPA科目合格の有効期限|アラスカ・NY・グアムは30ヶ月【2026年】

USCPA科目合格の有効期限は18ヶ月から30ヶ月へ。アラスカ・ニューヨーク・グアムはいずれも30ヶ月

USCPA(米国公認会計士)試験には、受験を決めた段階ではあまり意識されない落とし穴があります。科目合格の有効期限です。

せっかく受かった科目も、期限内に4科目そろわなければ古いものから順に失効します。もう一度受け直しです。受験料も勉強時間も、まるごと消えます。

筆者(ちゃわ/@MezaseUscpa)はアラスカ州で受験し、2019年3月に学習を開始して2021年3月に全科目合格しました。当時は18ヶ月ルールの時代で、最後の1科目に合格したとき、最初に受かったFARの失効まで残り約1ヶ月でした。正直、ぎりぎりでした。

ただ、先に結論を言っておきます。今から受ける方は、期限をそこまで気にしなくて大丈夫です。

期限は18ヶ月から30ヶ月に延びました。真面目に勉強を続けているなら、途中で何科目か落ちたとしても失効の心配はほとんど要りません。この記事は「期限に怯えてください」という趣旨ではなく、「ルールを正しく知って、あとは勉強に集中してください」という趣旨です。

そのうえで、アラスカ・ニューヨーク・グアムの3管轄の現在の期限を公式情報で確認し、最低限やっておくべき管理だけをまとめます。

目次

USCPAの科目合格には「有効期限」がある

USCPAは4科目を一度に受ける必要がありません。1科目ずつ合格を積み上げていく方式です。働きながら受験できるのは、この仕組みのおかげです。

ただし条件があります。最初の科目に合格してから一定期間内に、残り3科目も合格しなければならない。期限を過ぎると、期限切れになった科目から順に合格が取り消されます。

この期間は、2004年にコンピュータ試験が始まってから約20年間、ずっと18ヶ月でした。働きながら受ける社会人にとって、この18ヶ月は想像以上に重くのしかかります。

日本人受験者が選ぶ3管轄の有効期限【2026年8月時点】

日本からの出願先は、アラスカ・ニューヨーク・グアムに集中します。この3つを公式情報で確認しました。

出願先有効期限起算日根拠
アラスカ30ヶ月(ローリング)スコア公表日NASBAアラスカ管轄ページ
ニューヨーク30ヶ月スコア公表日州教育省規則 §70.4(c)/2024年1月1日施行
グアム30ヶ月(ローリング)スコア公表日NASBAグアム管轄ページ

3管轄とも30ヶ月で揃っています。かつての18ヶ月から12ヶ月延びた形です。

アラスカとグアムの規定は文言まで同じで、「合格した科目のcreditは30ヶ月保持される。4科目すべてを、スコア公表日から始まるローリング30ヶ月の期間内に合格しなければならない。期間外になった科目のcreditは失効し、再受験が必要になる」と定められています。

ニューヨークは、2023年11月の州教育委員会(Board of Regents)で規則を改正し、18ヶ月から30ヶ月に延長しました。施行は2024年1月1日です。なおニューヨークは、4科目すべてに合格した後は、その合格実績自体は失効しないとされています。

「ローリング30ヶ月」とはどういう意味か

期限は科目ごとに個別に進みます。「最初の1科目から30ヶ月」で全部が一斉に切れるのではなく、古い科目から順番に、1つずつ切れていくという意味です。

たとえば1科目目から30ヶ月が経過した時点で3科目しか受かっていなければ、1科目目だけが失効します。2科目目以降はまだ生きています。ただし失効した科目を受け直している間に、今度は2科目目の期限が迫ってきます。ここで泥沼になる人が出ます。

【結論】30ヶ月あるなら、期限はそこまで気にしなくていい

ここまでルールを説明しておいて何ですが、今から受ける方に一番伝えたいのはこれです。

18ヶ月だった頃は、正直かなり厳しかったです。筆者は常に失効の危機にさらされている感覚がありました。1科目に3〜4ヶ月かかるのに、4科目で18ヶ月しかないのですから当然です。1回落ちただけで計画が崩れます。

30ヶ月あるなら話が変わります。真面目に勉強を続けているなら、途中で何科目か落ちたとしても、失効の危機はそれほど気にしなくていいと思います。

簡単に計算してみます。1科目あたり4ヶ月で仕上げるとして、4科目で16ヶ月。30ヶ月なら14ヶ月分の余裕が残ります。再受験を2〜3回はさんでも、まだ間に合う計算です。筆者はBECに3回受験して2年かかりましたが、それでも30ヶ月には収まっています。

期限を意識しすぎると、消化不良のまま「とりあえず受けておこう」と受験してしまいがちです。それで落ちると受験料も時間も余計にかかり、かえって遠回りになります。

やることはひとつだけです。最初の科目に合格したら、失効日をカレンダーに入れる。それさえやっておけば、あとは期限のことは忘れて勉強に集中してください。そのほうが結果的に早く終わります。

【注意】「30ヶ月」は全米共通のルールではありません

多くの解説記事が「NASBAが30ヶ月に延長した」と書いていますが、この言い方は正確ではありません。

2023年4月21日、NASBA(全米州政府会計委員会協会)の理事会が、統一会計士法(UAA)のモデルルール5-7の改正を可決しました。内容は3点です。

  • 科目合格の有効期間を18ヶ月から30ヶ月に延長
  • 起算日を「スコアが公表された日」に統一
  • 各州のBoardが期限を延長できる場合の記述を明確化

重要なのはここからです。モデルルールは、州の規則をその場で書き換えるものではありません。NASBA自身が「モデルルールは各州への推奨であり、各州のBoardが改正を検討し、採用するかどうかを自分で決める」と明記しています。

実際、30ヶ月ではない管轄もあります。ワシントン州は2023年の規則改正でWAC 4-30-062を改め、36ヶ月のローリング期間としました(2023年11月24日施行)。モデルルールよりさらに6ヶ月長い設定です。

上の表に挙げた3管轄は、いずれも30ヶ月で確認が取れています。ただし規則は改正されます。出願前に必ず自分の出願先で最新の規定を確認してください。

出願先をまだ決めていない方はUSCPA受験州の選び方もあわせてどうぞ。有効期限も判断材料のひとつになります。

起算日は「受験日」ではなく「スコア公表日」

細かいようで、実務的にはここが効きます。

3管轄とも「スコア公表日(the date of the score release)」が起点です。受験日ではありません。受験からスコア公表までは数週間空くので、その分だけ期限は後ろにずれます。

逆に言えば、受験日を起点に自分で計算していると、実際より早い日付を期限だと思い込むことになります。安全側に倒すぶんには問題ありませんが、正確な日付はNASBAのCPA Portalで確認してください。

ハードシップによる例外申請という制度もある

アラスカとグアムの規定には、こう書かれています。「上記の要件に対する例外の申請は、個別のハードシップまたはその他の正当な理由が適時に示された場合、Boardの裁量により認められることがある」。

書面での申請が前提で、認められる保証はありません。当てにして計画を立てるものではありませんが、病気や災害など本当にどうにもならない事情が生じた場合、制度としての窓口は存在する、ということは知っておいて損はありません。

筆者の実体験:18ヶ月に追われた2年間

ここからは、18ヶ月ルール時代の実際の記録です。

時期できごとFARの期限まで
2019年10月FAR 合格(82点)← ここからカウント開始18ヶ月
2020年1月BEC 不合格(65点)約15ヶ月
2020年6月AUD 合格(80点)約10ヶ月
2020年10月ごろ残り6ヶ月を切る約6ヶ月
2020年11月REG 合格(76点)。残すはBECのみ約5ヶ月
2021年2月BEC 不合格(73点)約2ヶ月
2021年3月BEC 合格(76点)→ 全科目合格約1ヶ月

なお筆者は、COVID期に多くの管轄が出していた期限の救済措置を受けていません。上の日程は、素の18ヶ月ルールでの実績です。詳しい受験記録はUSCPA合格までの全記録にまとめています。

残り6ヶ月を切ったあたりから、急に現実味が出た

最初のうちは、正直そこまで気にしていませんでした。18ヶ月は長いと思っていたからです。

感覚が変わったのは、残り6ヶ月を切ったあたりです。2020年10月ごろでした。ここから「FARが消える」という可能性が、抽象的な話ではなく具体的な日付として迫ってきます。

18ヶ月は、あっという間です。仕事をしながらだと、1科目に3〜4ヶ月は普通にかかります。筆者はFARに424時間、AUDに324時間、REGに350時間を使いました。単純計算でも、4科目を18ヶ月に収めるのはかなりタイトです。

いちばんきつかったのは、2021年2月のBEC不合格

残り2ヶ月の時点で、2回目のBEC不合格。しかも73点。合格ラインまであと2点でした。

このときが精神的に最も苦しい時期でした。ここで落ちるということは、次で受からなければFARが消えるということです。実際には翌月の3月に76点で合格して全科目そろえられましたが、FARの失効予定は2021年4月ごろ。1ヶ月の余裕しかありませんでした。

18ヶ月ルールの怖さは、期限が「最後に効いてくる」ことでした。序盤は余裕に見えます。効いてくるのは、一番苦しい終盤です。BECで落ち続けている時期に「あと2ヶ月でFARが消える」が乗ってくるのは、なかなかこたえました。

ただし、これは18ヶ月だったからこその話です。同じ進み方を30ヶ月ルールに当てはめると、全科目合格の時点で1年以上余っている計算になります。筆者はBECに3回受験するという、決して効率の良くない進み方をしましたが、それでも30ヶ月なら余裕を持って収まっていました。

つまり筆者のような遠回りをしても、今なら失効しません。この体験談は「怖がってください」という話ではなく、「18ヶ月はこれくらい厳しかった。だから30ヶ月になった今は安心していい」という話として読んでください。

期限管理は、スマホのカレンダー1本で足ります

大げさな管理ツールは要りません。筆者がやっていたのは1つだけです。

スマホのカレンダーに、FARのexpire予定日を予定として登録する。それだけです。あとは他の予定を見るたびに視界に入るので、自然と意識し続けられました。

ポイントは、合格した直後に入れてしまうことです。スコアが出て喜んでいるタイミングで、失効日も一緒に登録する。後回しにすると、たいてい忘れます。

複数科目に合格したら、それぞれの失効日を入れておきます。実際に効いてくるのは常に「一番古い科目」の日付ですが、全部入れておいたほうが受験順を考えるときに便利です。

登録するのはスコア公表日から30ヶ月後です。受験日から数えないよう注意してください。

それでも押さえておくと安心な3点

期限を気にしすぎる必要はありませんが、知っておくと無駄な遠回りを避けられる点が3つあります。実体験からの反省でもあります。

① 一番重い科目を最初に持ってくる

期限は最初に合格した科目から進みます。重い科目を後回しにすると、残り時間が少ない状態で一番きつい戦いをすることになります。

筆者はFARから始めました。これは結果的に正解でした。424時間かかった科目を、期限に追われながら終盤にやるのは避けたかったからです。

② 落ちた科目に固執しない(筆者の最大の反省点)

受験順はFAR→BEC→AUD→REG→BEC→BECでした。BECに3回受験しています。

2020年1月にBECで不合格になったとき、いったんBECを保留してAUDに切り替えました。この判断自体は良かったのですが、そもそもFARの次はAUDにすべきでした(内部統制を先に深く学べるため)。

落ちた科目にすぐ再挑戦したくなる気持ちは分かります。ただ、受かりそうな科目から先に確定させて、残り時間を苦手科目に集中投下するほうが合理的です。BEC3回で受験料だけ約21万円かかりました。これも痛かったです。

③ 期限より、NTSの管理のほうが現実的な問題

30ヶ月の期限より、実際につまずきやすいのはNTS(受験票)の期限のほうです。NTSには発行から使える期間が決まっていて、期間内に受験しないと支払った受験料が無駄になります。

筆者も旧制度のとき、NTSの期限に追われて準備不足のままBECを受験して落ちました。30ヶ月の期限を心配するより、NTSを取るタイミングを間違えないことのほうが、よほど実害に直結します。手順はUSCPA NTS取得から試験予約までの手順にまとめています。

すでに終了した救済措置について(2025年6月30日まで)

過去に受験していた方向けの情報です。いずれもすでに終了しています。

CPA Evolutionへの移行にあたって、NASBAは2つの救済措置を用意していました。

  • 有効期限の延長:2024年1月1日時点で有効な科目合格を、2025年6月30日まで延長
  • 失効した合格の復活(CPA Exam Credit Relief Initiative):2020年1月30日〜2023年5月11日に失効した科目合格を、2025年6月30日まで復活

どちらも、各管轄のBoardが採用を判断する形でした。そして2025年6月30日をもって期間は終了しています。2026年8月現在、これらを新たに利用することはできません。過去に失効した科目がある方は、現在の出願先の規則に従って受け直すことになります。

まとめ

結論から言えば、今から受ける方は期限をそこまで気にしなくて大丈夫です。

  • アラスカ・ニューヨーク・グアムは、いずれも30ヶ月(2026年8月時点)
  • 1科目4ヶ月ペースなら4科目で16ヶ月。再受験を2〜3回はさんでも間に合う計算
  • 起算日は受験日ではなくスコア公表日
  • 「30ヶ月」は全米共通ではない。ワシントン州は36ヶ月。出願先で確認を
  • 期限は科目ごとに個別に進む(ローリング)。一斉には切れない
  • 筆者は18ヶ月時代にFARの失効まで残り約1ヶ月だったが、同じ進み方でも30ヶ月なら1年以上余る
  • 移行期の救済措置は2025年6月30日で終了済み

やることは1つだけです。最初の科目に合格したら、その日のうちにスマホのカレンダーへ失効日を入れる。

それさえ済ませたら、期限のことは忘れてください。期限を気にしながら中途半端な状態で受験するより、1科目ずつ確実に仕上げていくほうが、結果的に早く終わります。18ヶ月時代を走った身から見て、30ヶ月は十分に余裕のある設定です。安心して勉強に集中してください。

よくある質問(FAQ)

USCPAの科目合格の有効期限は何ヶ月ですか?

日本人受験者が選ぶことの多いアラスカ・ニューヨーク・グアムは、いずれも30ヶ月です(2026年8月時点)。ただし全米共通ではなく、たとえばワシントン州は36ヶ月です。以前は18ヶ月が標準でした。

有効期限はいつから数えますか?

受験日ではなく、スコアが公表された日が起点です。アラスカ・ニューヨーク・グアムいずれもスコア公表日を起算日としています。受験日で計算すると実際より早い日付になります。

期限はどれくらい気にするべきですか?

18ヶ月だった頃はかなりシビアでしたが、30ヶ月なら真面目に勉強を続けている限り、途中で何科目か落ちても失効の心配はほとんど要りません。1科目4ヶ月ペースなら4科目で16ヶ月、再受験を2〜3回はさんでも間に合います。最初の科目に合格した日に失効日をカレンダーへ入れたら、あとは勉強に集中したほうが結果的に早く終わります。

「ローリング30ヶ月」とは何ですか?

期限が科目ごとに個別に進むという意味です。最初の1科目から30ヶ月が過ぎた時点で残りがそろっていなければ、その1科目だけが失効します。他の科目はまだ生きています。

1科目でも失効したらどうなりますか?

その科目の合格が取り消され、もう一度受験して合格し直す必要があります。他の科目の合格は残ります。

期限の延長は申請できますか?

アラスカとグアムの規定には、個別のハードシップやその他の正当な理由がある場合、Boardの裁量で例外が認められることがあると記載されています。書面での申請が前提で、認められる保証はありません。計画の前提にはしないでください。

COVIDのときの期限延長はまだ使えますか?

使えません。移行期の延長措置も失効科目の復活措置も、2025年6月30日で終了しています。

出典

USCPA科目合格の有効期限は18ヶ月から30ヶ月へ。アラスカ・ニューヨーク・グアムはいずれも30ヶ月
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