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【2024年〜新制度】USCPA試験がこう変わった!CPA Evolution完全解説【旧制度との違いも】

こんにちは、ちゃわです(@MezaseUscpa)。

私は旧制度(FAR・BEC・AUD・REG の4科目)でUSCPAに合格しましたが、2024年1月から試験制度が大きく変わりました。いわゆる「CPA Evolution」と呼ばれる改革です。

これからUSCPAの受験を考えている方、旧制度で勉強を始めた方からも「新制度って何が変わったの?」という質問をよく受けます。合格率・試験形式・勉強時間などのデータも含めて、まとめました。

そもそもCPA Evolutionとは?

CPA Evolutionとは、AICPA(米国公認会計士協会)とNASBA(全米州公認会計士試験委員会連合会)が主導した、USCPA試験の大規模な制度改革です。AIやデータ分析、ITセキュリティといった分野が会計実務と密接に関わるようになり、従来の4科目では現代のニーズをカバーできないという判断から刷新されました。

新制度の開始:2024年1月10日

旧制度と新制度の違い【一覧比較】

項目旧制度(〜2023年)新制度(2024年〜)
科目数4科目(すべて必須)4科目(必須3+選択1)
必須科目FAR・BEC・AUD・REGFAR・AUD・REG(Core)
選択科目なしBAR・ISC・TCP から1つ選択
BECあり廃止
記述問題(WC)BECで出題廃止
計算ツールExcelSpreadJS(JavaScriptベース)
合格有効期限18ヶ月30〜36ヶ月(州による)

新しい科目構成:Core(必須)+ Discipline(選択)

各コア科目の詳細は、FARAUDREGの記事でそれぞれ解説しています。

Core(必須3科目)

  • FAR(Financial Accounting and Reporting):財務会計。最難関・最大ボリューム。
  • AUD(Auditing and Attestation):監査。理論科目。旧制度とほぼ同じ内容。
  • REG(Taxation and Regulation):税法・商法。複雑な税法の論点は新設TCPに移行。

Discipline(選択1科目)

  • BAR(Business Analysis and Reporting):旧BECの発展版。財務分析・M&A・FP&Aなど。
  • ISC(Information Systems and Controls):IT監査・サイバーセキュリティ。新設科目。
  • TCP(Tax Compliance and Planning):REGより深い税法論点。国際税務も含む。

各科目の試験形式・問題数・時間配分

新制度では各科目とも試験時間は4時間です。問題はMC(多肢選択式)とTBS(総合問題)で構成されます。テストレット3終了後に15分の休憩があります(試験時間には含まれません)。

科目MC(問題数)TBS(問題数)MCの配点比率TBSの配点比率
FAR50問7問50%50%
AUD78問7問50%50%
REG72問8問50%50%
BAR50問7問50%50%
ISC82問6問60%40%
TCP68問7問50%50%

私が受験した旧制度ではExcelが使えましたが、新制度の計算ツールはSpreadJS(JavaScriptベース)に変更されています。基本操作はExcelに近いものの、事前に慣れておくことをお勧めします。

また、旧BECにあった記述問題(Written Communication)は完全廃止。英語で論述するのが苦手だった日本人受験生には大きな朗報です。

各科目の目安勉強時間

合格者データや予備校の情報をもとにした目安です。バックグラウンド(会計知識・英語力)によって大きく変わります。

科目種別目安勉強時間備考
FARCore(必須)250〜400時間全科目中最大ボリューム
AUDCore(必須)250〜350時間暗記・理解の両立が必要
REGCore(必須)300〜400時間米国税法の暗記量が多い
BARDiscipline(選択)150〜250時間FAR後に受験すると相乗効果大
ISCDiscipline(選択)200〜300時間IT経験者は短縮可
TCPDiscipline(選択)250〜350時間REG経験者に有利
合計(BAR選択)950〜1,400時間

私が合格した旧制度での実際の勉強時間は1,630時間・約2年でした(BECに2回落ちたのが響いています笑)。新制度はBECという「沼」がなくなった分、スムーズに進む可能性があります。

バックグラウンド別の目安はこんな感じです。

バックグラウンド目安勉強時間
会計未経験+英語初級(TOEIC600未満)1,500〜2,000時間
簿記2級程度+TOEIC700以上1,000〜1,300時間
簿記1級or会計実務経験+TOEIC800以上700〜1,000時間
日本の公認会計士・税理士500〜800時間

【重要】新制度の合格率データ(AICPA公式)

新制度施行から2年間のデータが出てきました。科目ごとに大きな差があります。

2024年 各科目合格率(AICPA公式)

科目Q1Q2Q3Q4年間累計
AUD44.6%46.6%47.8%43.5%45.8%
FAR41.9%40.6%39.8%36.8%39.6%
REG63.4%63.5%63.0%60.5%62.6%
BAR42.9%40.3%40.1%33.7%38.1%
ISC50.9%57.9%61.9%56.4%58.0%
TCP82.4%75.7%72.9%72.2%73.9%

2025年 各科目合格率

科目Q1Q2Q3Q4年間累計
AUD44.3%49.1%50.0%48.8%48.2%
FAR41.7%43.5%43.1%40.2%42.1%
REG62.0%63.6%66.1%60.7%63.1%
BAR37.6%47.3%39.5%39.7%41.9%
ISC61.2%72.0%66.9%66.8%67.8%
TCP74.9%80.6%76.7%76.7%77.7%

※出典:AICPA公式データ

データから読み取れること

① FARとBARが最難関(合格率40%前後)
FARは旧制度から引き続き最も難しい科目です。BARも2024年Q4には33.7%まで落ち込みました。新制度でも「まずFARを突破せよ」という鉄則は変わりません。ただし2025年は全体的に合格率が上昇しており、受験生・予備校ともに対策が進んでいます。

② TCPが圧倒的に合格しやすい(70〜80%台)
2024年Q1には82.4%という数値を記録。ただし合格率の高さは「税務に強い受験生が集まる」という母集団効果も大きいので、税務経験がない人が選んでも同じ結果にはならない点に注意。

③ Q4(10〜12月)は合格率が下がる傾向
2024年・2025年ともに、Q4は全科目で合格率が低下しています。年末に向けて試験を詰め込むスケジュールは避けたほうが無難です。

廃止されたBECについて

旧BECの体験談はUSCPA BEC合格体験記【旧制度】、新制度のDisc科目の選び方はBAR・ISC・TCPの選び方を徹底比較で解説しています。

旧制度で最も苦手な人が多かったのがBECです。私も2回不合格になりました。BECの内容は以下のように新制度に引き継がれています。

  • 財務管理・経営管理会計 → BAR
  • 情報技術(IT) → ISC
  • 記述問題(Written Communication) → 廃止(これは純粋に朗報)

合格有効期限が延長された

旧制度の有効期限は18ヶ月でした。私もREGを受験するまでの間、FARやAUDの期限を気にしながら勉強していました。

新制度ではこれが大幅に緩和されています。

  • ニューヨーク州:スコアリリースより30ヶ月
  • アラスカ州30ヶ月
  • ワシントン州36ヶ月
  • グアム30ヶ月

12〜18ヶ月の延長は、フルタイムで働きながら受験する社会人にとって大きなメリットです。「FARに合格したけど期限切れが怖くて焦っている」という状況が大幅に改善されます。

旧制度で勉強していた人はどうなる?

  • 旧制度(FAR・AUD・REG)の合格は新制度でもそのまま有効
  • BECの合格は有効だが、新制度ではBECは存在しないため、Discipline科目(BAR・ISC・TCP)を別途受験する必要がある
  • 2024年1月1日時点で有効な科目合格は一律2025年6月30日まで延長(主要州共通)

まとめ:新制度で変わったこと・受験戦略のポイント

CPA Evolutionで変わった主なポイントをまとめると、BECが廃止されてBAR・ISC・TCPの選択制になったこと、記述問題(WC)がなくなったこと、計算ツールがSpreadJSに変わったこと、合格有効期限が30〜36ヶ月に延びたことです。

個人的にWCがなくなったのは日本人受験生には朗報だと思います。英語で論述するのが難しかったので……。有効期限が延びたのもかなり大きいですね。私が受験したときは18ヶ月で焦っていたので、余裕が生まれるのはありがたいです。

勉強戦略で言うと、FARとBARの合格率が40%前後と厳しいので余裕を持ったスケジュールで臨むのが大事です。関連科目(FAR→BAR等)を続けて受験するとインプットが重複して効率的です。あとQ4(年末)は全科目で合格率が下がっているので、できれば年末の受験は避けた方がよさそうです。

Discipline科目の選び方については別記事で合格率・勉強時間・向いている人を比較していますので、そちらもご覧ください。一緒に頑張りましょう!

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